三土修平著「靖国問題の原点」日本評論社。
著者は学者でありつつ、僧籍を持ち、小説家
の面も持つ。
祖父が敗戦直後に内務大臣を務めたこともあり、
戦後宗教改革問題にも関心を持ち、その方面で
の論述もする。
著者は、戦後GHQによる改革、宗教法人化による
神社存続の中途半端さを指摘。
戦後改革に被害者意識を持つ右翼も、戦後改革を
過大評価する左翼も、どちらも問題を単純化し過
ぎとする。
GHQは、日本の公私概念が、西洋流のものとずれが
あることに配慮せず、西洋流の政教分離原則を適用
することを試みたけれど、押切れず。
靖国神社に関して、反撥を恐れて廃止に踏み切れず。
詰めの甘さを残した。
教義を残したままの靖国神社を、宗教法人化した。
戦後左翼は、靖國復活画策する右派に対して、政教
分離原則を盾に裁判戦術で抵抗する。靖國参拝や、
靖國系、護国神社系施設への公金支出を憲法違反と提訴。
ある程度は正しいけど、絶対正義に達せず。
靖国神社にこれ以上の合祀、祭神増加を許さず、戦死
遺族が死滅するに任せれば、時間の経過とともに、
性格を変化させ、旧来神社と和解することもあり得る、
が著者の将来予測。
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